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読書の楽しみ [読書]

郷里の歴史絡みの文庫本がきっかけで私の生活の中に読書が戻ってまいりました。
友人からたくさんの本を譲り受け、母が読むかなと思ったらそうでもなくて。
私が熱心に読む日々となっています。
本をお借りしたり、いただいたお礼に小さな栞を選んだのですが、栞もいろいろあるのですね。店頭であれこれ物色しているうちに自分も欲しくなって買ってしまいました。
IMG_7460.jpeg
可愛いエナガちゃんです。クリップに長いリボンがついていて先端にこのエナガちゃんが。本の大きさや厚みに応じてクリップにリボンを巻き付けて調整します。
ちなみにこの本は村上春樹の「街とその不確かな壁」です。結構分厚くてリボンは巻かずにそのままでちょうど良い長さでした。こんな形に本を置いていると、エナガちゃんが「読んでー」と誘っている様な気がしてつい手に取って読み始めてしまいます。
気に入った色や絵柄の紙に毛糸やリボンを結んで栞にしていましたが、ちょっと贅沢にお店で栞を選ぶのもたまには良いなと思った次第です。
栞も紙だけではなく布や刺繍、レースなど結構楽しめます。


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「大野藩かく戦えり」 を読む [読書]

以前の記事で幕末頃の大野藩の様子を知る文庫を紹介された事を書きましたが、その時に知人から「こんな本もあるよ」と佐々木正祐氏著の「大野藩かく戦えり」を紹介されました。
著者が旧知の同窓生でもあり、ぜひ読みたいと思ってあちこち探したのですが見つからず。
紹介してくださった方からお借りして読むことになりました。

という事で、もうお返ししてしまってうろ覚えの本の感想で、本の紹介とまでは至りません。
18歳の若き藩士(すでに妻帯)が函館戦争を生き延び数年後に記した「函館戦争実記」を土台として書かれたそうです。
幕末の頃、越前の小藩が遠く離れた函館の地で旧幕府軍討伐の戦いに向かう。
徳川の世が続き大きな戦いもなく過ごしてきた暮らし。それが鳥羽伏見から始まった戊辰戦争で世の中が大きく変わるわけですが、その渦に大野藩も巻き込まれていきます。
北海道の冬は早く訪れ、長く厳しい。
そんな中での戦いです。 そして兵を引いて道内にとどまるのかと思えば津軽海峡を越えて本州側に退陣して時期を待つという。 (その頃の日本は大型船を使い、海からの砲撃を用いるようになっており、兵の移動も海上移動なら一度に大軍が早く移動できる様になっていました。旧幕軍優位と思われた函館での勝敗を決めたのは旧幕府軍側の船の事故だったかもしれません) この本を読む前に畠中恵著「わが殿」を読み、更に大島昌宏著「そろばん侍 内山良休」を読んでその頃の大野藩の様子を知りました。山のような借金を返すために奔走しかつ藩の発展のために新しい試みも次々となされていた。そんな中での出兵なのだと考えると余裕もなかったであろうと推察されます。 戊辰戦争と言うと、鳥羽伏見、会津の白虎隊、五稜郭などのワードが頭に浮かぶくらいだったのですが、この本に書かれた大野藩の動きを読みすすめていたら連合軍の様子をイメージすることができる様になりました。それぞれの藩の中からの視点となるとまた違うとは思いますが。 函館に旅行すると五稜郭の戦いや旧幕府軍の最後などを語られることは多いのですが、対する連合軍がなかなかイメージできませんでした。あるタクシーの運転手さんは連合軍がこちらから来るとは思わずにいたので云々といった話も聞かせてくださったのですが、何しろこちらに聞く土台が出来ていなかったので。もったいない事をしたと猛省しています。
もう一度函館に行くことが出来たら今度は是非そんな場所を訪れてみたいと思いました。

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小説で知った郷里 [読書]

昨年郷里の同窓会からお便りをいただき、入会しました。
ドキドキしながら新年の懇親の会に参加してみたのですが、とてもお元気な後期高齢者の方もいらっしゃったり、皆さんがお元気で活動的で、これから歳を重ねることに明るい希望を感じる様な力をもらいました。
自己紹介やお食事をしながらの交流の中で母の郷里の方や私の近所の幼馴染に偶然お会い出来ました。そうしていろんな方のお話を伺う中、皆さんにと紹介いただいた小説に関心を持ちました。
それは「わが殿」という畠中恵さんの小説です。
郷里の地方新聞に新聞小説として書かれたものを出版されたらしいのですが、あっという間に読み終えるほど面白く、主人公となっている内山良休という人をもっと知りたいと思う様になりました。

何しろ帯状疱疹やら高熱やらで大きな本屋さんへ行くこともままならない体調の頃です。ネットで検索して見つけたのが、大島昌宏さんの「内山良休 そろばん武士道 」という歴史小説の文庫でした。
内山家という下級武士の家の兄弟が藩主土井利忠に仕え、膨大な藩債を返し地方の小藩を発展させるというのが主なあらすじなのですが、そろばん武士道とある様に「武士がそろばんを持ち商家で働いて商売を学び、自らも商店を経営して商売人としても在る」というのは藩のためであり幕末の頃とはいえいろんな意味で大変なことだったと思われます。
途中体調を崩して読み進めなかったりもしたのですが、復調後は一気に読み終えました。
恥ずかしながら私は在郷の折も郷土の歴史に関心がなく、最後のお城の殿様が土井家だったというくらいは知っているかなあ?という程度。
本を読みながら、知った地名が出てきたり「あの家のことだな」とわかる名前が出てくると、中断して夫や母に報告に行って古い話を聞いたり、読書を楽しみながら家族との会話のネタにもなりました。
雑誌を読むことはあっても本をじっくり読むことはなかなかできなかったのですが、良いきっかけとなって図書館へも足が向くようになりました。
長い間忙しく体調も良くなかったのは事実ですが、読書が趣味であったはずの私が本の世界に没頭することは気分転換やストレスから一時的に逃避できる時間になるのではないかとあらためて思いました。


わが殿 上 (文春文庫)

わが殿 上 (文春文庫)

  • 作者: 畠中 恵
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2023/01/04
  • メディア: Kindle版





内山良休―そろばん武士道 (人物文庫)

内山良休―そろばん武士道 (人物文庫)

  • 作者: 大島 昌宏
  • 出版社/メーカー: 学陽書房
  • 発売日: 2012/05/20
  • メディア: 文庫



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