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小説で知った郷里 [読書]

昨年郷里の同窓会からお便りをいただき、入会しました。
ドキドキしながら新年の懇親の会に参加してみたのですが、とてもお元気な後期高齢者の方もいらっしゃったり、皆さんがお元気で活動的で、これから歳を重ねることに明るい希望を感じる様な力をもらいました。
自己紹介やお食事をしながらの交流の中で母の郷里の方や私の近所の幼馴染に偶然お会い出来ました。そうしていろんな方のお話を伺う中、皆さんにと紹介いただいた小説に関心を持ちました。
それは「わが殿」という畠中恵さんの小説です。
郷里の地方新聞に新聞小説として書かれたものを出版されたらしいのですが、あっという間に読み終えるほど面白く、主人公となっている内山良休という人をもっと知りたいと思う様になりました。

何しろ帯状疱疹やら高熱やらで大きな本屋さんへ行くこともままならない体調の頃です。ネットで検索して見つけたのが、大島昌宏さんの「内山良休 そろばん武士道 」という歴史小説の文庫でした。
内山家という下級武士の家の兄弟が藩主土井利忠に仕え、膨大な藩債を返し地方の小藩を発展させるというのが主なあらすじなのですが、そろばん武士道とある様に「武士がそろばんを持ち商家で働いて商売を学び、自らも商店を経営して商売人としても在る」というのは藩のためであり幕末の頃とはいえいろんな意味で大変なことだったと思われます。
途中体調を崩して読み進めなかったりもしたのですが、復調後は一気に読み終えました。
恥ずかしながら私は在郷の折も郷土の歴史に関心がなく、最後のお城の殿様が土井家だったというくらいは知っているかなあ?という程度。
本を読みながら、知った地名が出てきたり「あの家のことだな」とわかる名前が出てくると、中断して夫や母に報告に行って古い話を聞いたり、読書を楽しみながら家族との会話のネタにもなりました。
雑誌を読むことはあっても本をじっくり読むことはなかなかできなかったのですが、良いきっかけとなって図書館へも足が向くようになりました。
長い間忙しく体調も良くなかったのは事実ですが、読書が趣味であったはずの私が本の世界に没頭することは気分転換やストレスから一時的に逃避できる時間になるのではないかとあらためて思いました。


わが殿 上 (文春文庫)

わが殿 上 (文春文庫)

  • 作者: 畠中 恵
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2023/01/04
  • メディア: Kindle版





内山良休―そろばん武士道 (人物文庫)

内山良休―そろばん武士道 (人物文庫)

  • 作者: 大島 昌宏
  • 出版社/メーカー: 学陽書房
  • 発売日: 2012/05/20
  • メディア: 文庫



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コメント 4

enosan

当方はここ10年以上本らしき書物は読んだことがない。
大きな原因は視力が落ちたことですが眼鏡をかけるのが嫌いで
89歳の今も裸眼で通しています。


by enosan (2023-11-10 07:58) 

畑の帽子

enosanさま
見にくいとたしかに気持ちが萎えますね。私は運転や映画、観劇などの時以外は裸眼なんですが、スマホの文字もパソコンも大きくしないと激しく疲れます。本は明るい部屋ならなんとか裸眼で。でも同級生には眼科手術をという人も。
母と同年代の方でenosanさんの様に活動的な方は私や友人達にとっては憧れで目標です。
by 畑の帽子 (2023-11-10 11:39) 

MERRY

私は新聞を読むのがやっとです。
近眼なので、眼鏡を取ると、どうにか読めるのですが、疲れちゃいます。
遠近両用にすればいいのかな、とも思うのですが・・・。
雑誌も遠ざかってます( ;∀;)
by MERRY (2023-11-10 14:09) 

畑の帽子

MERRYさま
うちの夫もかなり分厚いレンズの眼鏡です。
私は、難しい本はすぐに枕になりますが、面白いと感じると寝食を忘れます。
ただ、やはり目が衰えてきたので子供の頃の様に薄暗い隅っこでは雑誌も本も読めなくなりました。
by 畑の帽子 (2023-11-10 15:55) 

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