SSブログ

旅の記憶2 [ちょっとした出来事]

今回の旅の中の目的の一つに[知人の新居にお邪魔する事]がありました。
ご夫婦二人で郷里での生活を始められたのですが、環境に配慮した素敵な暮らしをされていました。
太陽熱温水器と薪ボイラーで給湯し、床暖房にされています。
床暖房はボイラーを使って不凍液を温める形です。
お話を伺ってはいたのですが、百聞は一見に如かず。
隣の空き地には皆さんからいただいた木や伐採された枝など大小様々、乾燥させるためにおいてありました。
室内で使われるストーブなどとは違い、大きな塊もそのまま入る焚口でした。
ぼいらー.JPG

配管を見ると不凍液の管と水の管がわかるように区別してありました。
ボイラー2.JPG
ボイラー3.JPG

以前から有機栽培に関心を持っておられて、環境関係の活動にも熱心に参加されていた奥様は家の隣で化学肥料を使わずにボイラーから出た灰と家から出た生ごみなどを使って家庭菜園をされています。それまで使っていなかった畑という事で地力もあってなのかとっても元気で大きく育ったお野菜で驚きました。




P1016205.JPG
私の郷里も夫の郷里もそれぞれ山里であることに違いはないのですが、雪の量や温泉、河川の大きさ、地形など違いがあり、気候も違います。
それぞれの地に特徴のある暮らし方があり冷暖房の形も違います。
また、同じ地域でも各家庭の条件によって暮らし方も違っています。
であるからこそ、自分に合った暮らし方やエネルギーの使い方、生み出し方も違ってよいと思います。

ちなみに、私が幼い頃、家には囲炉裏がありヤギや鶏を飼っていました。
味噌蔵には漬物樽があり保存食としての色々な漬物がありました。
川魚はもちろん、狩猟で獲った獣や野鳥も食卓に上がることもありました。
夏には窓を開け放ち蚊帳を吊り自然の風の中で眠りにつき、冬には豆炭の炬燵に家族の足が向く形でお布団を敷き、掛け布団の足元を炬燵に重ねて暖かく眠りました。(お部屋に火鉢があった時代です)一人で眠るようになるとそれが豆炭アンカであったり小さな一人用の炬燵であったり。
新築して囲炉裏がなくなってからは居間に大きな練炭の掘りごたつ。
家の作りも縁側や廊下と居室の間にふすまや障子があり、外との間にワンクッション。
そういえば土壁のある家なんて見かけなくなりましたね。
実家でも蔵の造りに土壁があるくらいです。
だんだんそんな生活も変わり、便利さに慣れ、不便さばかりをあげつらうようになっていったように思います。
昔の生活ばかりを良いというわけでは無いですし、今の自分にそのままの生活が無理な部分があることもわかっています。
でも、ちょっとだけ暮らし方やエネルギーに対する考え方を振り返ってみたいと思うのです。

P1016195.JPG

ちょっと前に我が家の洗濯機が故障しました。
故障の発覚から修理までの数日、手洗いしました。
夫にも入浴時に自分の小物を洗ってもらいました。
何となく覚えているものですね。
靴下とトランクスだけのつもりだったのにシャツまで洗って絞って干してしまいました。
私よりも上手かもしれないとちょっと焦るくらいに。
それで思いだしました。
私の人生に洗濯機が登場する前は大きなたらいで洗濯板を使って洗っていたぞと。


タグ:薪ボイラー
nice!(16)  コメント(6) 

nice! 16

コメント 6

majyo

お友達の新居訪問ですが、畑の帽子さん、理想に近いのでは
ありませんか? 私も憧れます。
飯能の方にご自由にどうぞ!という薪がありますが
ストーブ使いたいですね。燃やすものはありそうです

私は東京でしたが、家は大正末期の商家風の比較的大きな家
でしたから 書かれているような生活でしたよ。
炭や練炭を使い、また祖母は引き出し付きの火鉢でした。
夏は蚊帳、同じです。
洗いものもタライ、その後洗濯機になりましたが
絞るのが、製麺機みたいにまわしましたよね。
ああ・・・・きりがない。昭和館などに行くとありますね
by majyo (2015-04-10 19:46) 

畑の帽子

majyoさま
私の記憶ですが、貧しさには貧しさなりの工夫もあって、今思えば工夫する心の豊かさがあったような気がします。日本らしさを大事にしたかったとも考えます、
by 畑の帽子 (2015-04-11 13:14) 

ラック

昔は当たり前だった生活の中に自然のエネルギーを利用する事が今では皮肉にも時代の先端を行っているように思えます。
自然の大切さに気が付いてくれる人が少しでも増えるといいですね!
by ラック (2015-04-12 22:36) 

畑の帽子

ラックさま
旅行中寺社やお城を見る事が多くて、その建築技術に改めて感動したり、普段見る事がない海や島や山の斜面の集落を見てその暮らし方に思いを巡らせたり。
やはり何か大事なものをどんどん捨て去りながら便利さを追い求めていきついた今、そしてその先に心の安らぎはあるのかなとちょっと思ったりしました。
by 畑の帽子 (2015-04-13 01:44) 

スミッチ

大きなものもそのまま入れれる薪ボイラーいいですね。いろんな木材が無駄なく使えそうですね。
by スミッチ (2015-04-24 23:05) 

畑の帽子

スミッチさま
このお宅でも燃料となっているのは、燃料として切られた木ではなく処理される木が主のようでした。
生木はだめですが一定期間乾燥させたものならひと塊でかなり長い時間熾火となって温めてくれるそうです。
by 畑の帽子 (2015-04-26 17:14) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

旅の記憶芽が出たり花が咲いたり ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。